さんぽセルは、ランドセルにキャスターを取り付け、キャリーのように引いて運べるようにするアイディアグッズです。
ランドセルは背負うものという常識を覆したこのアイディア、なんと小学生による発案だというから驚きですよね!
ネットやTVなどでも紹介され、すでに2,000本の予約が入っているというほど大注目の商品です。
本記事では、人気殺到のさんぽセルの特徴や気になっている人たちの声、予約や販売店などについて紹介します。
さんぽセルとは?ランドセルが軽くなるってどういうこと?
引用:https://the-labo.com/sanposeru.html
さんぽセルとは、ランドセルをキャリーカートのように引いて運べる便利グッズです。
子どもたちが中心になって企画や事業などを行う研究育成集団、「悟空のきもちTHE LABO」が主体となって開発し、2021年11月に予約がスタートしたばかりの商品です。
さんぽセルはタイヤがついた2本のスティックをランドセルの両サイドにセットすることで、簡単にランドセルをキャリー化できるのが特徴。
子どもたちにとって大きな負担となる重たいランドセルを、軽々と転がしながら持ち運べます。
そのまま背負うこともできるので、通学路の状況や天候に応じて柔軟に使えるのが魅力です。
体感重量500gで負担を85~95%軽減
さんぽセルを使ってランドセルを運んだ際の体感重量はわずか500g。
5キロ程度のランドセルの場合、運搬に必要な力と負担が90%ほど軽減される計算です。
路面状況によって体感重量は多少変動しますが、子どもが引いて歩いた場合も重さはほとんど感じません。
さんぽセル自体の重さも約230g程度と超軽量なので、装着した状態のまま背負っても大きな負担にはならないのがうれしいですね。
スティックの上下が収縮する仕組みで取り付けも簡単
さんぽセルのスティックは上の部分と、キャスターがついている下の部分がそれぞれ伸び縮みする仕組みです。
国内のほぼすべてのカブセタイプのランドセルに装着が可能。キャスター側のスティックも伸びるので、路面や移動時の角度に合わせて、ランドセルを擦らずに運べる高さにも調整できます。
適応身長は95cm~145cm程度なので、1年生から6年生までと長く使えますね。
取り付け方法もシンプルで簡単。カブセの部分と肩ベルトにゴムを通し、ランドセルの側面と底面をアルミスティックで固定するだけです。
難しい固定具なども必要ないので、大人なら物の数十秒。子どもでも慣れれば、数分程度で簡単に取り付けられます。
路面状況に合わせて柔軟に使える
さんぽセルは、ランドセルにずっとつけたままの状態でOKです。
2Wayで使用できるので、背負わずに引いて歩くときも背負うときも、いちいち取り外したりする必要がありません。
キャスターでの移動がむずかしい路面や階段などは、そのまま通常通りランドセルを背負って移動すればOK!
上下のスティックはワンタッチで収納できるので、背負うときもすぐに切り替えできて便利です。
さんぽセル誕生秘話
さんぽセルが注目されているのは、単にこれまでなかった便利で面白いグッズだからというだけではありません。
発案から開発、発売に至るまで、複数名の小学生が中心となって携わってきているためです。
さんぽセルは、12歳~21歳の子供たちが主体となり、サービスや商品の企画や開発を行う研究育成集団、「悟空のきもちTHE LABO」のプロジェクトによるもの。
栃木県日光市の廃校に集う子どもたちの発案と、「悟空のきもちTHE LABO」のサポートによって販売まで至った商品なのです。
ちなみに日光市の子どもたちはさんぽセルの収益で、廃校に大画面でゲームが楽しめるゲームルームを作ることを目標にして取り組んだそうですよ。
もちろんアイディアを出すだけじゃなく、どうすれば問題が解決するのか、どんな素材が適しているのかなど何度も試作品を試して生み出したものです。
キャリーとしてもランドセルとしても両立できるアイテムという点にも、かなりこだわって作ったとのこと。
製品化した大学生チームに発案者である小学生たちも加え、特許も出願している実用的な商品なんです。
ランドセルはとにかく重い!身体に痛みや抑うつ感を感じる子も
2018年に置き勉が解禁されたとはいえ、まだまだランドセルは重たいのが現状です。
>>重たいランドセル!文部科学省が「置き勉」を認める通知。ランドセル選びも変わってくる?
オンライン授業でタブレットやクロームブックが貸与されるようになった学校では、週末に端末を持ち帰り、週明けにはまた学校へもっていくというケースも。
またコロナ禍となり、夏だけでなく冬も水筒を持参するという学校も少なくありません。
置き勉が解禁されたとはいえ、荷物が増えてしまっている現状では、ランドセルの重さは以前と大差ありません。
実際、うちの子のランドセルは置き勉状態でも4.5kg、クロームブックも含めてフルで持ち帰ってきた日は、5.9kgもありました。
そのため、生徒の7割が「ランドセルが重い」と感じています。
学年を問わず、ランドセルが原因で首や肩、腰に痛みを訴える子も多く、なかには頭痛を訴える子供もいます。
また重いランドセルを背負って登校することに、抑うつ感を覚えている子もいるのです。
さんぽセルは、そんなランドセルの重さから子どもたちを解放してくれる、いわば救世主的存在。
そのため、小学生のお子さんを持つ保護者や祖父母からも、とても注目されている商品なのです。
未発売商品のため使用レビューや口コミはまだない
使用感などがとても気になるさんぽセルですが、まだ発売されていない商品のため、実際に使用した人の生の声や口コミなどは今のところありません。
ですが試作を繰り返した子どもたちからは、大満足のできだとの声が上がっています。
ちなみに開発に携わった子どもたちは実際にさんぽセルを使って登校しており、周りの友達からはうらやましがられているそうです。
今後発売され、さんぽセルを使っている子を目にしたら、次々と周りの子たちから使ってみたいという声が上がってくるのではないでしょうか。
さんぽセルが気になる大人たちの声
さんぽセルはこれまでありそうでなかった、画期的なアイディアグッズです。
子どもたちが企画や開発に携わったということもすごいことですが、社会問題にもなっている「ランドセルの重さを軽減させるグッズ」という着目点もすごいとの声が多く上がっています。
発想のよさや軽量さ、取り付け方が簡単など、とても素敵な商品であることに称賛の声が寄せられる一方で、実用性を疑問視する声や使用に関する不安の声も上がっています。
アイディアはいいけど実用的じゃない?
重いランドセルが軽く運べるというアイディアはとてもよいけれど、あまり実用的ではないのでは?との声がみられました。
- 舗装していない道路やおうとつが激しい路面だと使いにくそう
- 雪国だと冬は使うのがむずかしいよね
- 集団登校だと周囲の邪魔になってしまうのでは?
- 通学路人通りが多いし歩道橋もあるのでむずかしいかも
などなど。
お子さんの登校ルートやお住まいの環境によっては、さんぽセルのよさが十分に発揮できないケースもありそうです。
とはいえさんぽセルは取り付けた状態のままでも、さっと背負える2Way仕様が大きな特徴。路面や状況に応じて柔軟に対応できるので、まったく使えないということはないでしょう。
安全面でちょっと不安を感じるという人も
キャリーを引いて移動するという動作に、安全面での不安を抱く人もいるようです。
- 溝に引っかかって転んだりしないかな
- 斜めになって歩くから骨盤や背中に負担がかかりそう
- 地面すれすれだと汚れや衛生面がちょっと不安
- 片手がふさがってしまうと転んだとき危ないよね
などなど。
これは確かに心配だと感じてしまうポイントですよね。
ランドセルは両手が開くので、転んでしまった場合も手で受け身が取れます。キャリーを引いて歩くと、どうしてもバランスがとりにくくなってしまうので、転倒を心配する気持ちはよくわかります。
あとは衛生面ですね。タイヤ部分は伸縮可能なのである程度高さは出せますが、キャリーで移動する際は傾けて移動するので土埃なども付きやすくはなります。また雨の日などは泥ハネもありますよね。
もしも心配なら、さんぽセルを購入する前に100円ショップで「キャスター付き折りたたみバッグ(300円商品)」などを購入し、お子さんと一緒に通学路を試し歩きしてみるとよいかもしれません。
どういう動きが危険なのか、どこまで倒したら地面と擦れてしまうのかなども確認できます。
そのうえで、さんぽセルがあったらいいよねとなれば、購入するのもありでしょう。
振り回して遊んだりするのでは…
棒状のものをもつと、つい振り回したり戦ったりしてしまう子もいますよね。
毎年何本も傘を壊して帰ってくるというお子さんもいるでしょう。
上部のスティックを伸ばすとランドセルに持ち手に長さが出るため、そのまま振り回してしまう子も確かにいるかもしれません。
ただ開発の段階でそうした子どもの行動も想定内で、素材も含めて耐久面ではかなり試行錯誤を重ねて作られています。
ですので、多少振り回したとしても、さんぽセルが壊れてしまうことはそうそうありません。
ランドセルの扱いが雑になってしまうのではないか、引きずってランドセルに傷をつけてしまうのでは?という点については、こればっかりはお子さんとの話し合いになりそうですが。
学校によっては禁止されてしまうのでは?という懸念も
学校では新しいものや従来と違うものを、「NG」とすることも少なくありません。
足を引っかけてしまう危険や転んでしまう危険などもゼロではないため、そうしたことを理由として禁止する学校もあるかもしれません。
ですが今のところ、開発に携わった子たちの学校では、使用に関して特別問題は起きていないとのこと。
教育委員会に許可を取ったわけではないものの、「ランドセル症候群の改善にもつながるグッズのため学校としても禁止することはないのでは」と、「悟空のきもちTHE LABO」ではそう考えているようです。
どうしても学校でさんぽセルが許可されないようであれば、「どうすればランドセルの負担を軽減できるか」一緒になって考えてもらう機会にするとよいかもしれませんね。
ランドセルには事故から身体を守る役割もあるよね?
ランドセルの背あてには、事故や転倒から子どもを守る役割もあるといわれています。
たしかにランドセルをキャリーとして背負わずに持ち運んだ場合、この役割は期待できなくなってしまうでしょう。
ですがこれはさんぽセルに限らず、リュックサックやナイロン製の軽量ランドセルでも同じことがいえます。
もちろん事故にあわないことが一番ですが、そこを理由にさんぽセルをNO!とするのはちょっと違うかもしれませんね。
さんぽセルの販売店は?予約は必要?
さんぽセルは、現在オンラインサイトからのみの販売です。
将来的には実店舗での販売も計画しているそうですが、まだまだ発売がスタートしたばかり。
まずは手に取っていただいた方が喜んでくれるかどうか、そこを重視しているのでしょう。
購入するためには、先行予約に申し込む必要があります。
最初の先行予約は完売につき終了していますが、引き続き予約を受け付けています。
予約からお手元に届くまでの期間は、およそ2か月ほど。
販売価格は3,960円(税込)、取り付け説明書も付属しているのですぐに取り付けも可能ですよ。