最近では小学生であっても、授業にタブレット端末を活用するというところが増えてきています。
学校によっては一人一台のタブレット端末が配布(または購入)となり、毎日自宅へ持ち帰ってくるという子もいるでしょう。
これまでこのようなタブレット端末を活用した学習は、一部の一貫校や進学校や特定の地域のみの対応でした。
しかし2019年の末、政府は「2023年度までに全国の小中学校の生徒に対し、1人1台のパソコンやタブレット端末が使える環境を整えていく」ことをあらためて発表。
参考:LTE対応タブレット端末2万3460台でICT教育改革へ 熊本市プロジェクトで目指すもの
今後は全国的にタブレット端末を通学時に持ち歩くことが、当たり前の時代がやってくるかもしれないのです。
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タブレット端末収納ランドセルが登場しはじめている
こうした小学生へのタブレット端末貸与の流れは、ランドセル業界にも影響を与えつつあります。
いち早くタブレット収納に対応したのが、高島屋が販売する独自ブランドのランドセルです。
2017年、取り外し可能なタイプのタブレット収納ケースがついたモデルを販売。以降も継続してタブレット端末収納モデルの販売を続けています。
そのほかにも、イオンやイトーヨーカドーのオリジナルブランドランドセルなどで、2020年から対応モデルが登場。
22022年度はぞくぞくとランドセルブランド各社で、「タブレット収納」に特化したモデルや、タブレットケースをセットにしたモデルが発売されています。
A4クリアファイル対応からA4フラットファイル対応へと変化していったことと同様に、今後はタブレット端末収納対応ランドセルが当たり前の時代が来るかもしれません。
2022年現在 タブレット収納対応ランドセルブランド
記事後半で各ブランドのタブレット収納モデルについて詳しく紹介しています。
タブレット端末が収納できるランドセルのメリットは?
じつはこれまでのランドセルであっても、タブレットは収納できる大きさなのでそのままでも問題はありません。
タブレット端末収納に対応したランドセルの一番の魅力は、タブレットを安全に持ち歩けるといった点です。
タブレット収納に対応しているランドセルの場合、
- 専用の収納スペースがある
- タブレットケースを固定できる
- タブレットが飛び出さない形状
- ケースを取り外せるものもあり便利
といったメリットがあります。
それなりに頑丈に作られているとはいえ、タブレット端末は精密機器です。
うっかりランドセルのロックを忘れて教科書などと一緒に飛び出したりしたら、場合によっては破損や故障の原因にもなりかねませんよね。
そう考えると、収納したタブレットが落ちないような工夫がされているランドセルが安心でしょう。
タブレット端末収納タイプじゃないランドセルはダメ?
タブレット収納タイプのランドセルでなくても、決してだめだということはありません。
実は現在販売されているランドセルのほとんどは、タブレットが十分収納できるサイズです。
小学校で貸与されるタブレット端末の多くは、10.1インチ~10.5インチ程度。クッション素材のタブレットケースに入れた場合でも、小マチなどに収納できるランドセルがほとんど。
なのであえて専用機能がついたランドセルでなくとも、持ち運ぶ分には問題はなのです。
しかしタブレット収納タイプのランドセルは以下のような特徴があります。
- タブレットがランドセルから落下しにくい
- 外部からの衝撃からタブレットを保護してくれる
ここにメリットを感じるのであれば、選ぶ価値は十分あると思います。
タブレット収納モデルがおすすめ
- すでに学校でタブレット学習がはじまっている
- 塾などに通う予定があり塾で使う
- 子どもの行動を考えると収納モデルでないと不安
- 収納場所が決まってないとぐちゃぐちゃにしそう
また予定はなくても、先々のことを考えて、対応できるモデルを選んでおくというのも良いでしょう。
購入保留でも良いかも
- タブレットは学校保管が原則で持ち帰りがない
- 貸与されるタブレットのサイズが合わない
しかし学校によっては持ち帰りがなかったり、タブレットのサイズが収納ケースやポケットと合わない場合には購入を保留したほうが良いかもしれません。
iPadなどが貸与される場合でも、タブレットケースをつけているために収納スペースに収まらない場合もあるので、確認したうえで準備をするようにしましょう。
前出した熊本市のICT教育ではiPadを用いた授業が行われていますが、落としても破損しないよう上記画像のようなカバーケースを取り付けています。このような場合には、収納スペースやケースを別途用意する必要はないでしょう。
タブレット収納モデルのランドセルは、こうした点を踏まえて、慎重に検討すると良いですね。
タブレット収納モデルを選ぶ際の注意点
GIGAスクール構想で文部科学省が打ち出している、端末の標準仕様としては「9~14インチディスプレイ」の範囲であることが挙げられています。
これに当てはまるクロームブックの実サイズはさまざまです。
9インチ以上のモデルの場合、タブレット収納モデルのランドセルでは対応できないことも考えられます。
事前に貸与されるタブレットの種類がかわかっている場合には、サイズを確認したうえで準備することも大切でしょう。
以下は、学校現場で使われているタブレットやクロームブックの一例です。収納サイズの参考にしてください。
タブレット | インチ | サイズ |
---|---|---|
iPad mini 第5世代 | 7.9インチ | 203.2×134.8×6.1 mm |
iPad Air 第4世代 | 10.9インチ | 247.6×178.5×6.1 mm |
iPad 第8世代 | 10.2インチ | 250.6×174.1×7.5 mm |
ASUS Chromebook C223NA | 11.6型 | 286×199×17.25 mm |
Acer Chromebook Spin 511 R752T-G2 | 11.6型 | 296×206×19.95 mm |
Lenovo 300e Chromebook 2nd Gen | 11.6型 | 290×204×20.35 mm |
天使の羽(セイバン)
セイバンの2022年モデルでタブレット収納に対象しているのは、「モデルロイヤルクラシック My Style」のみ。
こちらのモデルでは、+3,300円のオプションでタブレットケース付きモデルに変更できます。
人気が高く安心感のあるセイバンで、タブレット収納対応モデルを選びたいという場合には、こちらがおすすめです。
ポイント
- +3,300円の有料オプション
- タブレットケースはマグネットで取り外し可能
素材 | クラリーノ®エフ「レインガード®Fα」 |
---|---|
カラー | パステルパープル、カーマインレッド、サックス、メイプル、ブラック、マリンブルー ※全6色 |
価格 | 63,800円→57,420円 期間限定10%OFF |
収納サイズ(外寸) | 約300×235×25 mm |
イオンのランドセル
2021年よりタブレット収納対応モデルを販売しているイオン。2022年も継続してタブレット収納モデル、「イオンみらいぽけっとシリーズ」を販売しています。
付属のタブレットケースは取り外しが可能なタイプなので、授業での移動時にも使いやすいのが特徴。
小マチの奥行きが最大8cmまで広がるなど、大容量スペースが魅力です。
ポイント
- タブレットの収納部分が背あて側で安全
- 10.5インチまでのタブレットが収納可能
- 取り出し可能なタブレットケースと収納スペース
- 大容量なのにとにかく軽い!
「みらいポケット タブレットケース付きモデル」は、取り外し可能なタブレットケースが背あて側に接着できるのが大きな魅力です。背あて側に収納できれば、ランドセルへ何らかの衝撃があった場合にも、タブレットの損傷を防げて安心♪
収納ケース自体も自由に取り外しできるため、タブレット対応がまだの時期は使用せずに保管しておけるのもうれしいですね。
トゥインクルホロスコープ FLATCUBE(2022年モデル)
モデル名 | かるすぽ みらいポケット トゥインクルホロスコープ フラットキューブ |
---|---|
素材 | クラリーノ®エフ |
カラー | ミルキーホワイト、ソラ、ネイビーブルー、スミレ ※全4色 |
価格 | 71,500円→60,775円 期間限定15%OFF |
収納サイズ | 10.5インチまで収納可能 |
ハイテクスポーツ FLATCUBE(2022年モデル)
モデル名 | かるすぽ みらいポケット ハイテクスポーツ FLATCUBE |
---|---|
素材 | クラリーノ®エフ |
カラー | シルバー×ブラック、ブラック/レッドステッチ、ブラック/ブルーステッチ、マリンブルー ※全4色 |
価格 | 71,500円→60,775円 期間限定15%OFF |
収納サイズ | 10.5インチまで収納可能 |
子どもウケの良さそうなカラーとフォルムの、バランスの取れたモデルですね。
イトーヨーカドーのランドセル
2022年、イトーヨーカドーではタブレット収納専用のファスナー付きポケットが特徴の「あんしんぽけっとシリーズ」を販売。全体的にシックで落ち着いた印象のカラーが多く、おとなっぽい雰囲気。
シリーズはアンティーク調で高級感のある「あんしんぽけっとぷらす」と、女の子に人気のメタリックカラーが中心の「あんしんぽけっと」、リーズナブルな価格の「あんしんぽけっとベーシック」の3モデルによる販売。
ポイント
- タブレット収納は大マチと小マチの間、出し入れしやすく衝撃からも守ってくれる
- ポケット内部はウレタンクッション素材でタブレットをしっかり守る
- あんしんポケットはランドセルと一体型。外れて落ちる心配なし
- 豊富なカラーバリエーション
あんしんぽけっと(2022年モデル)
モデル名 | あんしんぽけっとランドセル |
---|---|
素材 | クラリーノ®レミニカ®/クラリーノ®エフ |
カラー | パールスカイ/パールラベンダー、パールラベンダー/パールピーチ、パールベージュ/パールセピア、ブラック/シルバー、ブラック/メタリックブルー、ブラック/ブラック |
価格 | 66,000円 |
収納サイズ | 詳細表記なし(ipadは問題なく入ります) |
あんしんぽけっとベーシック(2022年モデル)
モデル名 | あんしんぽけっとベーシック |
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素材 | クラリーノ®エフ |
カラー | ビビッドピンク/パールピンク、スミレ/パールピーチ、ミント/パールスカイ、ブラック/エバーグリーン、ブラック/マリンブルー、ネイビー/ロイヤルブルー(全6色) |
価格 | 58,300円 |
収納サイズ | 詳細表記なし(ipadは問題なく入ります) |
あんしんぽけっとプラス(2022年モデル)
モデル名 | あんしんぽけっとぷらす |
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素材 | クラリーノ® タフロック®NEO |
カラー | カーマイン/パールピンク、ネイビー/パールラベンダー、スミレ/パールスカイ、ネイビー/ネイビー、ブラック/ブラック(全5色) |
価格 | 69,300円 |
収納サイズ | 詳細表記なし(ipadは問題なく入ります) |
>>イトーヨーカドーあんしんぽけっとぷらすの詳細はこちら
KIDS AMI(キッズアミ)のランドセル
キッズアミのペリカンポッケプラスは、11インチのタブレットがすっぽりと収納できるポケットを搭載。最大A4サイズまでのタブレットが収納できるので、クロームブックなどが貸与される小学校でも、安心して利用できます。
特徴
- 11インチまでのタブレットが収納できる
- カブセふたつきでしっかりと固定
- 広がるぽっけで大容量収納
ペリカンポッケプラス 2022年女の子モデル
モデル名 | ペリカンポッケPLUS |
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主素材 | クラリーノ®レミニカ® |
カラー | ビビッドピンク×ベビーピンク、アクア×サックス、パールソラ、メタリックラベンダー(全4色) |
価格 | 72,600円 |
収納サイズ | 11インチ(A4サイズ210×297mmまで収納可能) |
ペリカンポッケプラス 2022年男の子モデル
モデル名 | ペリカンポッケPLUS |
---|---|
主素材 | クラリーノ®エフ、クラリーノ®タフロック®NEO |
カラー | ブラック/ブルーステッチ、ブラック/レッドステッチ、ブラック/グリーンステッチ、ブラック/ゴールドステッチ(全4色) |
価格 | 72,600円 |
収納サイズ | 11インチ(A4サイズ210×297mmまで収納可能) |
高島屋のランドセル
※2022年モデルは3/17オンラインで公開予定です。以下は2021年販売のモデルになります。
2017年より、タブレット収納が可能なタイプのランドセルを販売している高島屋。
2021年も前年に引き続き、京都のテキスタイルブランド「SOU・SOU」コラボのおしゃれなタブレット収納モデルランドセルが5色登場しています。
このほかにもキューブ型で背負いやすく、ベーシックなカラーとデザインが印象的なモデルからも2色販売。
合計7種のタブレット収納型ランドセルがあり、それぞれ魅力もたっぷりです。
>>タカシマヤオリジナルタブレット対応ランドセルの詳細はこちら
おしゃれな「SOU・SOU」コラボデザインモデル
京都のテキスタイルブランド「SOU・SOU」コラボの、とてもおしゃれなランドセル。
付属のタブレットケースには、かぶせの裏側と同じテキスタイルデザインが取り入れられています。
こちらのモデルは、タブレットケースを大マチ側に収納するタイプ。落下防止のために、本体へボタンで留められるようになっているのが特徴です。
特徴
- タブレットケース自体、取り外しも固定も可能
- テキスタイルブランド「SOU・SOU」デザインでおしゃれ
- タブレットは大マチ部分に収納する形状
- タブレットケースに持ち手がついているので持ち運びやすい
モデル名 | 「SOU・SOU」コラボレートタブレット収納モデル |
---|---|
素材 | 人工皮革 |
カラー | ラベンダー/ひなたぼっこ柄、ビビッドピンク/ほほえみ柄、ネイビー/笑顔柄、カーマイン/SO-SU-U柄、クロ/SO-SU-U柄(全5色) |
価格 | 82,500円 |
収納サイズ | 詳細表記なし(ipadは問題なく入ります) |
背負いやすい「キューブ型」デザイン
こちらは、大マチと背あて部分にヘリがないキューブ型のモデルです。
背カンには「フィットちゃん」を採用しており、コンパクトで背負いやすいのが特徴。ロッカーにも収納しやすいサイズです。
付属のモバイル(タブレット)ケースはシンプルなカラーとデザインです。小マチの部分にちょうどおさまるサイズになっています。
小マチのサイド部分にファスナーがついているので、出し入れもスムーズです。
特徴
- 収納ケースは取り外し可能で持ち歩きにも◎
- 小マチはサイドファスナー付き、無理やり押し込む必要がなく出し入れしやすい
モデル名 | 「SOU・SOU」コラボレートタブレット収納モデル |
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素材 | 人工皮革 |
カラー | ビビッドピンク、クロ(全2色) |
価格 | 79,200円 |
収納サイズ | 詳細表記なし(ipadは問題なく入ります) |
>>タカシマヤオリジナルタブレット対応ランドセルの詳細はこちら
まだまだ多くのランドセルブランドが未対応
さまざまなブランドのランドセルが販売されていますが、2021年度向けのモデルの中で、タブレット収納に対応しているランドセルはほんの一握りというのが現状です。
タブレット学習は今後数年にわたって拡大していく流れだとは思いますが、今の時点では普及もまだそう多くはありません。
どのようなパターンの収納が使い勝手がよく、どのような場合だと問題があるのかなどがわかっていないことも、タブレット収納モデルのランドセルが少ないことにつながっているとも考えられます。
とくに現在販売されているタブレット収納モデルのランドセルは、機能面や軽さを重視するためか、どれも「人工皮革」のランドセルばかりです。人工皮革なのにタブレット収納が付いているだけでこんなにお値段が高くなるの?と感じるかたもなかにはいるとさえいいます。
高級感を重視されるかたや牛革素材のランドセルが良いというかたは、どうしてもタブレット収納なしのものから選ぶことになるでしょう。
タブレット収納タイプのランドセル、今買うべきか購入を見送るべきか?
あまり多くのランドセルメーカーで取り扱っていないとなると、今あえてタブレット収納タイプのランドセルを買うべきなのか、迷ってしまうというかたもいるかもしれませんね。
というのも、どのランドセルもタブレット収納以外の機能が充実していて、ランドセルとしてもかなり上位モデルにあたるつくりになっているからです。
デザインも高級感のある落ち着いた印象のモデルが多く、女の子にも男の子にも喜ばれるデザインや色柄になっているのも魅力です。
もし6年間の間にタブレット学習が導入されなかったとしても、タブレット収納ケースを取り外して使い、取り外せないタイプでもそのまま収納スペースとして使えば全く問題はないでしょう。