祖父母にランドセルを買ってもらうと経済的に助かります。でも、必ずしも良いことばかりではないのです。
この記事ではそのあたりを掘り下げて、トラブルになってしまう事例や、こども・親・祖父母の3世代でランドセルを買うときの注意点をまとめています。
祖父母に買ってもらう予定の方は、お互い気持ちよく贈り物をしてもらえるよう、ぜひご覧くださいね。
ランドセルを祖父母に買ってもらうのは当たり前なの?
ランドセルの購入について、当たり前のようになっていることが2つあります。1つは、ランドセルを祖父母に買ってもらうこと。もう1つは、ランドセルを購入する時期が早くなっていることです。
ランドセルを購入することを「ラン活」と呼ぶことも定着してきました。ランドセルメーカーのほうも宣伝に余念がなく、商戦は年度はじまりの春から盛り上がっています。
それぞれのランドセルメーカーのサイトを見てみても、ランドセルの新しいモデルの発表も早くなり、春のゴールデンウィークから夏のお盆休みにかけて、ランドセルの販売時期はピークを迎える傾向があります。
ランドセルの購入時期が早くなったのは、ランドセルを祖父母に買ってもらうのが一般的になってきたからだという見方もあります。祖父母が孫に会える時期として、ゴールデンウィークやお盆休みにランドセルメーカーも照準を合わせてきたというわけです。
ランドセルメーカーのセイバンが調査した内容には、こんなデータもありました。ランドセルを祖父母に購入してもらうことになった「きっかけ」についてのアンケートです。
- 祖父母から提案された(74%)
- 自然な流れ(16%)
- 父母から祖父母にお願いした(8%)
- 祖父母によるサプライズ購入(2%)
(参考データhttps://www.seiban.co.jp/hiroba/detail/98)
%の数字を見ればわかりますよね。どれだけ、祖父母、おじいちゃん、おばあちゃんの意識が高いか。孫のために何かしてあげたいという気持ちがランドセルの購入に、すべて注がれているかのようです。
買ってあげることを楽しみにしているのは間違いなさそうですね。
妻側、夫側どちらの祖父母に買ってもらうのが正解?
ランドセルを祖父母に買ってもらうものだとして、その次には、かなり悩ましい問題が生じます。妻側、夫側どちらの祖父母に買ってもらえばいいのか? ということです。
解決方法としては、妻側の祖父母にはランドセル、夫側の祖父母には学習机と、相談をして了解してもらうケースが多いようです。両方の祖父母が買ってあげたいという気持ちがある場合は、金銭的(費用)なことでもめることはないようです。
特殊なケースとして「2人目の子、3人目の子はどうするのか?」「祖父母にとっての孫は他にもたくさんいる」など、それぞれの事情はいろいろあります。
どちらの祖父母にお願いしやすいか? おじいちゃん、おばあちゃんの性格の問題や親子関係の問題も含めて、それぞれの家庭の事情に合わせた根回しは必要となります。
ランドセルの新しいモデルの発表も早くなっているので、両家の祖父母への相談も思っている以上に早めにしたほうがいいですよ。
ランドセルを祖父母に買ってもらう時によくあるトラブル
今度はトラブルの話です。祖父母に相談するにしても、いろいろと気を使うこともあるようです。Q&Aサイトや相談サイト、口コミサイトなどでよく見かけるケースを紹介します。
ケース 1
祖父母がランドセルを購入するものという風潮から、祖父母にお願いしたところ「なぜ、私たちが買わなければいけないの」と言われた。
ケース 2
お子さんの気に入ったデザインのランドセルが早いうちに完売しそうだったので、祖父母に相談する前に購入したら、あとで愚痴を言われてしまった。
ケース 3
祖父母には本革の伝統的なデザインのランドセルを好まれて、お子さんの両親はクラリーノのランドセルのほうがいいと言い出せないなど、世代間の違いでランドセル選びに苦労する様子もありました。
ケース 4
お子さんのママからすると、自分の親(祖父母)のほうにお願いしやすいということもあって、夫側の両親に話さずに先に話を決めてしまって、あとでもめたというケースもありました。
以上のお話以外でも、細い話までリサーチしてみると、妻側と夫側の祖父母の経済的な事情による難しさもありました。また、祖父母が長男と暮らしているなどのケースでは相談しにくいというケースも見られます。
リサーチした印象では、「ランドセルは祖父母が買うもの」と決めつけてしまうのも、祖父母の気持ちを考えないのも、トラブルの原因になってしまうようです。
両家の祖父母の状況に合わせて上手に根回しはしたほうが良さそうですね。
ランドセルを祖父母と一緒に買いに行くときの注意点
ランドセルを祖父母と一緒に買いに行くときの注意点。これまでのお話でなんとなく理解できたと思いますが、どこのメーカーの、どんなランドセルを選ぶか? それで意見がなかなか合わないのです。
現在販売されているランドセルが、祖父母の世代にはなかったタイプのものが多いというのが最大のポイントです。
素材のこと、大容量モデルのこと、危険防止の反射材のこと、赤と黒だけではないこと、単色のカラーデザインだけではないこと、次世代モデルのランドセルがあること、今のこどもたちが持っているランドセルの主流が変わっていること、それらを事前に知っておいてもらったほうが良いです。
そのためには、いきなりランドセルを見に行くのではなくて、いくつかのランドセルメーカーのカタログを用意して、こども・親・祖父母の3世代で、事前に候補を選んでおくことをおすすめします。
まとめ
自分の親(祖父母)は、文句を言うタイプではないから大丈夫だろうというのは当てにはならないです。相手側の祖父母の立場もあるからです。
それに、「あの時、私たちには相談がなかった」みたいな小言を、何かあるたびに聞かされるのも対応に困りますよね。それは、祖父母が心が狭いという話ではなくて、「頼りにしてほしい」などの寂しい気持ちが交差するのだと思います。
ランドセルの購入はその年だけの話ですけど、6年間使われるものですから、おじいちゃん、おばあちゃん(祖父母)の目に映る光景も大事にしてあげてください。