ランドセル購入を検討している方は、素材によってどのようなお手入れが必要なのか事前に確認しておくと安心です。
ランドセルの素材にどのようなものがあるかは、こちらの記事にまとめていますので購入の参考にしてください。
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ランドセルの材質や素材(コードバン・牛革・クラリーノ)の比較
ランドセルにはどのような素材が使われているのでしょうか。素材によって特徴がありますので、自分の子供の性別や性格、使い方な ...
この記事では、天然皮革(コードバン・牛革・ヌメ革)と人工皮革(クラリーノ・タフガードなど)それぞれのランドセルの【汚れ】や【臭い】のメンテナンス方法をまとめています。
天然皮革ランドセルのお手入れ方法
天然皮革の場合は、6年間のお手入れ次第で革独特の使い込まれた風合いを出せるか、ヨロヨロとくたびれてみすぼらしくなってしまうかが決まります。取扱説明書をよく読み、正しいお手入れをしましょう。
表面加工されたコードバン・牛革のランドセル
普段のお手入れ
汚れやキズに強い加工がされているものがほとんどのため、日頃の手入れは簡単です。やわらかい布で軽く吹いたり、ブラシでなでてホコリや汚れを取っておきます。
一般的な鞄や財布などの革製品と違い、ランドセル専用の加工(はっ水、耐傷など)がされています。皮革用のオイル・クリームの手入れは、加工がはがれたりランドセルの風合いを損ねてしまうこともあるため、不要です。
雨水に濡れてしまったら
濡れたまま放置しておくと、ひび割れや変形、色落ちの原因となってしまいます。
なるべく早く乾いた布で水気を拭き取り、日陰で干します。仕上げに乾いた布でから拭きしておきます。
汚れがついたら
汚れがひどい場合は、次のようにお手入れしましょう。
- まず乾いた布でホコリを落とします。このとき、ゴシゴシこするとキズができてしまうので気をつけましょう。
- 5倍程度に薄めた中性洗剤に、きれいな布をひたして固く絞り、優しく汚れを拭き取ります。
- 仕上げに新しいタオルで洗剤を拭き取ります。
なお、シンナーやベンジンなど揮発性のものは使用してはいけません。
あまりに汚れがひどい場合は、専用クリーナーやシリコン液・ワックスなどが販売されているメーカーもありますので、メーカー・販売店に相談してみましょう。
ヌメ革のランドセル
表面に防水等の加工がされていないヌメ革ランドセルは、天然皮革ランドセルの中では一番お手入れが大変です。
「エイジング」と呼ばれる経年変化が起こり、色艶が増して深みが出てくるため、使い込む楽しみを経験できますが、子供だけでのメンテナンスは難しい部分もあります。低学年のうちは保護者が手伝ってあげると良いですね。
- 普段のお手入れは、乾いた布やブラシでホコリを落としておくだけで大丈夫です。
- 雨水に濡れると、水ぶくれやシミができやすいため、月に2~3回防水スプレーで雨対策をしておきます。防水スプレーはコロニルの「ウォーターストップ」(http://www.collonil.jp/waterstop/)がおすすめです。必ずスプレーは屋外でやりましょう。
- 雨に濡れたり湿気があると、カビの原因となります。水気を拭き取り、陰干しでしっかり乾かして、から拭きをしておきます。
- 半年以上使用して、革の表面がカサカサ乾燥してきたら、革製品用のオイルで保湿します。オイルケアは革の状態を見て、1~2ヶ月に1回行います。
人工皮革ランドセルのお手入れ方法
天然皮革に比べると格段にお手入れが楽なのが人工皮革のランドセルですが、まったくノーメンテナンスで6年間過ごすとボロボロになってしまいます。
普段のお手入れは、簡単で手間もかかりませんので、子供が一人でできるように保護者の方が教えてあげると良いでしょう。
クラリーノ・タフガード・ベルバイオなどのランドセル
普段のお手入れ
乾いたタオルや布で汚れを拭ったり、ホコリを落としておきます。皮革用のオイルやクリームは表面加工のはげやヒビにつながりますので使用は避けましょう。
雨水に濡れてしまったら
できるだけ早く乾いたタオルや布で水気を拭き取ります。その後日陰で自然乾燥させます。
このとき、合皮だから大丈夫だろうと温風ヒーターやストーブの近くに置いておいたり、ドライヤー等で乾かしたりするのは厳禁です。高熱で溶ける事や、変形のおそれがあります。
汚れがついたら
乾いたタオルや布で汚れをぬぐいます。
落ちない場合は、5倍程度に水で薄めた中性洗剤に布をひたして固く絞り、汚れをふきとります。その後、水にひたして固く絞った布で水拭きし、日陰で自然乾燥させます。
油性ペンの汚れは落とすことができません。シンナーやベンジンなど揮発性のものは使わないようにします。
その他、ランドセル内部や金具のお手入れ方法
ランドセル内部
ランドセル内部は教科書や荷物で擦れるため、汚れやすいです。
普段はランドセルを逆さにしてゴミやホコリを落としておきます。はっ水加工がされていることがほとんどですので、時々水に浸して固くしぼった布で水拭きしてやるとスッキリしますし臭いも取れます。
汚れがついたら
- お弁当の汁などがこぼれたり、汚れが気になるときは、ランドセル表面と同じように、中性洗剤を薄めた水に布を浸して固く絞り、汚れを拭き取ります。その後水に浸した布を固く絞り、水拭きした後陰干しで乾燥させます。
※弁当の汁はこぼれない工夫がされた弁当箱や、弁当袋をビニールのものにしてランドセルに入れると安心です。他に、内部が汚れやすい「絵の具」もビニールに入れておくと安心です。 - えんぴつ汚れが付いた場合は消しゴムで消すことができます。このとき、消しゴムのきれいな面を使うようにしないと、消しゴムの汚れがランドセル内部についてしまいますので気をつけましょう。
- 消しゴムはランドセル表面に使用するのは避けましょう、キズがついてしまいます
- 内部の隅や、ポケット部分などはホコリがたまりやすいので、定期的にブラシや掃除機などで清掃すると良いでしょう。
臭いが気になるときは
なんとなく気になる臭いや、お弁当のにおいが染み付いた、嘔吐がかかってしまった、泥水に落ちてしまったなど、ランドセルに臭いがついてしまうことは多くあります。
ランドセルの臭いを取りたいときはまず水拭きで汚れを落とします。それでも臭いが取れないときは、重曹カップ1杯程度をガーゼでくるみ、一晩ランドセルの中へ置いておきます。
ペットのおしっこやうんちをされてしまった、用水路に落としてしまったなど、あまりにひどい臭いの場合はメーカーや販売店に相談してみましょう。
金具や留め金
ランドセルについている金具は水に濡れるとサビや劣化につながりますので、なるべく早く拭き取っておきます。普段は金具や樹脂のパーツは、汚れが気になるときに水拭きします。
夏場の汗のベタつきには
夏場は背中に密着しているランドセルですから、背当て(背中のクッション部分)や肩ベルトなどの直接肌に当たる部分は汗で汚れやすくなっています。汗で濡れてしまったら、汗を拭きとってから陰干しで自然乾燥させます。
汗汚れ防止に、ランドセル専用の汗取りパッド(背当てシート)も販売されていますし、手持ちの布で手作りもできます。汗っかきのお子様であれば、そのような便利グッズを使用するのもおすすめです。
ランドセルカバーを使用するときの注意点
ランドセルカバーは新入生のうちは交通安全のものをつけることになっている小学校が多くあります。
市販されているものを利用してもよく、雨水から守るのはもちろん、おしゃれな柄物で個性を出すこともできます。
ただし、ランドセルカバーはビニール製のものがほとんどのため、夏場や雨の後は注意が必要です。
- 夏場はつけたままにすると、こもった熱で化学反応をおこし、ランドセルがふやけたり傷んでしまう原因となります
- 梅雨時期や雨のあと、カバーが濡れたまま放置していると、糸目から水が染み込んで内部腐敗や臭いの原因となります
つけっぱなしにせず、状況に応じて外すようにしましょう。